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Hold On Tom Waits を聴く 

火曜日, 4月 21st, 2020

You gotta hold on, hold on

You got to hold on

Take my hand, I’m standing right here

You gotta hold on



二極化する?心配する正直者と、遊びまわるその他大勢

月曜日, 4月 20th, 2020

 4月19日の日曜日、湘南海岸沿いの国道134号は、多くの他県の車を含めてかなりの混雑だった。茅ヶ崎漁港の周辺の駐車場には釣り客などの車がとまり、大勢の人が出ていた。茅ヶ崎市内では営業中のパチンコ屋もあった。 

 ライブハウス、映画館、居酒屋など飲食店が、営業存続の危機に立っている。それでも国や自治体の要請を受けて、感染対策のために自粛をしている。その一方で、政治的な配慮と経済的な力関係からだろう、最初からあまり問題にならなかったパチンコ屋には人が詰めかけ、海に遊びに出る人も多い。

 感染を心配する人と自粛要請に従う人、その反対に気にせず自分の楽しみやストレス解消のために行動する人。つまり自粛することで社会全体の利益を図ろうとする人、自分は大丈夫そうだからと自分のことを優先する人。前者のストレスがたまって、後者への批判がエスカレートしないといいのだが。自由意思に任せるというのは、自由を享受する人たちの社会的な倫理観によって、ひどい結果を招く気がする。

 

 

 

  

米軍基地内の感染、環境汚染、相変わらずの沖縄の不安

月曜日, 4月 20th, 2020

 

 沖縄・北谷在住の知人が、沖縄の米軍基地内の新型コロナウイルスの感染について憂慮すると電話で話していた。

「日本人が米軍基地内に入るときは、厳重なチェックがあってゲートの前で並んでいる一方で、基地のなかのアメリカ人が沖縄の市内に出てくるのは自由だ。アメリカンビレッジあたりでは結構アメリカ人がいますよ」という。基地内の感染状況が細かく把握できない一方で、そこから出てくる(日本側に入ってくる)ものへのチェックが厳しくできないのが現状のようだ。

 最近、米軍普天間飛行場から有害物質PFOSを含む泡消火剤が流出した事件があった。報道によれば、基地外に流れた量は200リットル入りドラム缶719本分に上るという。流れた量の全体の6割以上が基地外の川などに流れ出た。
PFOSは発がん性などの健康被害が指摘されている。流出量については米軍はすぐには明らかにしなかった。

 辺野古埋め立てなど基地建設に加えて、基地の存在でどれだけ環境が破壊されるか。米軍基地が今のままの力関係にあるなかで、いったい沖縄になんのとくがあるとういのか。

 

 


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なぜできないか、をなぜ問わない

水曜日, 4月 15th, 2020

 日本医師会会長が会見で、医療崩壊の危機が迫っていることを訴えている。が、いったい誰に向けて話しているのだろう。市民一般は自粛以外に協力のしようがない。それで不十分なのは明らかなのだから、国に「○○してほしい、すべきだ」とはっきり言えばいいのになぜそれを問わないのだろう。

 
 厚生労働省クラスター対策班の西浦博・北海道大教授が、15日、流行対策を何もしないと、40万人以上が死亡すると予測されることを公表したとメディアは報じる。あいまいな記事だ。西浦教授は研究者の立場で話しているのか、国の立場で話しているのか、こんな報道の仕方ではわからない。

 大切なのは、そうならないために、誰が何をしなくてはいけないのかだ。国民に対する警鐘なのか、内部スタッフの悲鳴として、首相に訴えているのか。メディアは、彼がどういう立場でどういう意図で誰に訴えたいのかを示さないと、問題解決に至らないのではないか。

 国はPCR検査を広げようとしている。民間の力を借りればそれはできるという。だけど現実はできていない。それはどうしてなのか、状況報告と警告と、悲鳴だけが聞こえてくる。当事者、厚労省の責任者、大臣、首相の確たる決意や覚悟が表明されない。なぜなのか、メディアの関係者、そこを突っ込んでほしい。

 

裸の王様は首相ではない。大衆、我々自身だ。

水曜日, 4月 15th, 2020

 医療現場が崩壊の危機に瀕している。患者の側も危機に瀕することになる。発熱外来の設置などコロナ関係の疑いのある人を専門的に受け入れる窓口、感染者とわかった場合の収容先、その整備が遅れている。1月以上前から言われていたことだ。

 なぜ、できないのか。実際権限のある厚労省の担当者、厚労大臣の具体的な話が全く出てこないで、メディアで専門家たちが「しっかりした対応が求められる」的な発言を繰り返している。

 世の中には、地震など突然襲いかかってきて対応できない災害がある。しかし、今回のウイルス禍問題は、他国の例があり対応する時間があり、先行きを危惧する意見は多々あった。なのに対応できない。最大の責任はリーダーにある。そのリーダーが、「なぜPCR検査が進まないのか」と、疑問を投げかけている。天につば吐くようなセリフを平気で言う。だから、場違いな動画で批判を受ける。

 今、責任を問い詰めても時間がない。厚労省も手一杯なら民間に、国民に助けをもとたらどうだろう。「総理や厚労省は何している?」と糾弾するレベルは過ぎてしまった。金と知恵をみんなで出し合ってなんとかしようではないか。

 二つの言葉を思い出す。一つは、かつてアメリカのジョン・F・ケネディ大統領が言ったことだ。「国があなたに何かをしてくれるかを問うのはなく、あなたが国に何をできるかを考えてほしい」。もう一つは、反ナチ運動の神学者、マルティン・ニーメラーの詩「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」だ。ナチスの攻撃は最初は共産主義者だけだった。しかし自分には関係ないと思っていると、それがいつしか自分へと向かい、そう気が付いたときは助けてくれる人は誰もないということだ。

 星野源の動画に、入り込んだ首相の行動が笑いと批判を浴びている。医療現場では、自らの危険を顧みず必死に働いている人がいる。それを少しでも感じれば、優雅にソファで犬を抱えて、カップを口に運んでいることがおかしなことが想像できるのではないか。これは常識だろう。首相には残念ながら人の気持ちをさっする情というものが欠けている。また、この一大事にマスクをつけながら原稿を下を向いて読みながら国民にメッセージを発するなど、リーダーとしての覚悟も感じられない。リーダーに必要な情と覚悟がない。

 想像するに側近とか親しい人にはとてもやさしくていい人なのだろう。だから大新聞や経済界の重鎮も取り込まれるのだろう。この人の在任中、有権者のモラルも下がったのでないかと気になる。ことの良しあしより、首相(あるいは、首相のように権力を持つ人)のお友達になった方が得だろうと思うような人が増えてしまったのではないかということだ。

 話は少しわきにそれたが、首相に適切なアドバイスをする側近はいなのか、首相は裸の王様だという論がある。しかし、首相は裸だともう多くの人がいっている。裸の王様は首相ではない。こうした事態を招いている安倍内閣を支持する大衆こそが裸の王様である。メディアは大衆を批判すべきだ。

 

 

 

緊急!!感染疑いの発生から“治療”までのプロセスができていない。医療現場は困っている。保健所も困っている。 

日曜日, 4月 12th, 2020

  発熱がつづいて新型コロナウイルス感染を疑う人が、厚労省や自治体が示す手順に従っても、診療先で忌避されるなど納得のいく説明を受けられずに混乱を招く例がつづいている。

 患者本人はもとより、問い合わせや要望を受けた保健所と医療機関は困っている。発熱外来を設けて、PCR検査を行っている医療機関も同様だ。この混乱を収めるため、専門の外来を設け、必要な人に検査を行い、感染者を収容するという仕組みを充実させるのが第一だが、はたしてそれが進んでいるのか疑わしい。マスク配布で500億使うなら、医療現場、保健所など必死になっている現場への手当、援助が第一である。

 休業補償などの問題ももちろん重要だ、しかし、物事には優先順位がある。だれもが感染者になる危険がある今、まず医療、関係現場への手厚い対策がされなければ、補償してもらい継続しても社会自体が壊れ、事業・営業を再開できなくなる。その損失の方がはるかに大きいと予測される。

 

 

コロナ禍でもカジノを進める横浜市。そんな場合か。

土曜日, 4月 11th, 2020

 ギャンブル依存症、港湾・文化都市横浜にふさわしくない、など様々理由で市民から批判を受け、嫌悪の情を抱かれている横浜市のIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致計画が、新型コロナウイルス対策に追われるなか進められようとしている。ウイルスの問題は将来も起こりえることを考えれば、穏やかな港湾環境のなかに飲食や享楽で人を集中させる施設を作り出すことの問題を、考えざるを得ない。

 それにもかかわらず、国による認定スケジュールに合わせようと、予定通り計画を進める林文子市長の責任は問われる。オリンピックの開催問題を優先させ、ウイルス対策に後れを取ったともみられる今回の国の姿勢から学ぶところはあるはずだ。林市長が、IRの誘致を将来の財政の危機、経済効果を鑑みて実現するのだと訴えるのであれば、その「危機と効果」と、IRを作らないことのメリットを具体的に比較して、市民に説明し、幅広い了解を得たうえですすめるべきものを、これまでは反対を押し切って進めている。

 以前、アメリカ東部のカジノの町、アトランティックシティーのカジノを取材したことがある。華やかな(華美で俗悪ともとれる)ネオンサインに彩られた施設と楽し気な内部のカジノだが、入り口あたりで「20ドル貸してくれないか」と、ドローンとした目つきのカジノ・ジャンキーから金をせびられたことがあった。24時間眠らない街は、裏に回るとネズミがはっていた。カジノをすべて否定するわけではない。楽しいところもある。だた、それと引き換えに港・横浜で失われるものがある。それを正直に市民の前に出してゆっくりと議論すべきではないか。市長の在職期間はほどなくすればおわりだが、電飾に施された施設は半永久的に湾岸を占有することになる。

PCR検査充実を阻むのは誰だ

土曜日, 4月 11th, 2020

 PCR検査の充実、拡充を訴える声が、専門家の間でいくつも聞こえてくるのに、なぜ進まないのか疑問だ。山中伸弥氏、本庶佑氏という二人のノーベル賞受賞者をはじめ、徳田安春氏ら著名な医師らもこれを訴えている。

 PCR検査を広げるべきではないという専門家の意見もあるが、その理由として挙げられるのは、1つに、検査は100%信頼できるものではなく、検査で陰性と判断された人が実は陽性の可能性もあるのに、陰性との判断で安心して感染を広げる可能性があるということ。また、だれもが検査を受けられるとなると検査に人が殺到してそこで感染が広がる危険があるということだ。

 最初の問題は、検査の信頼度について説明して、これまで通り慎重な行動をとることを指示すればよいことだ。検査を受けないことで自分は大丈夫だと思って行動している人もいることを考えれば、検査によって陽性の結果がでたことで、本来陽性なのに陰性だと思っていた人の行動を制約できる効果の方がはるかに大きいだろう。2つ目の問題は、ドライブスルー方式など、検査の方法を工夫すれば解決できることだ。つまり、いまのままの検査内容と方法でする限りディメリットはあるかもしれないが、それを変えればはるかにメリットがあるわけだ。

 それにもかかわらず、PCR検査が今日まで遅れてきたのはいったいどこがネック(山中伸弥氏は、律速段階という言葉を使っている)になっているか。厚労省なのか。首相も政府の専門家会議の尾身茂副座長も検査体制の充実を言っている。では、それが実行されないのはなぜなのか。徹底的に指示していないという、指示する側の問題なのか、それともそれを実行する厚労省のなかで、誰かが積極的に阻んでいるのか、あるいは何かの理由で動かないのか。具体的に責任の所在がどこにあるのか、メディアには責任者、担当部署という固有名詞を出して追及してほしい。

 

 

検査をしない合理的な理由があれば

状況報告はもういい 誰が解決策を阻んでいるのか

日曜日, 4月 5th, 2020

 「医療崩壊の危機が迫っています」。テレビの報道番組がいう。医療従事者に感染が広まっているという記事がある。現場の悲鳴に似た声がとどく。なんとかしないといけないという。

 それはもうわかった。対策を講じなければいけない。医療現場へのさまざまな支援を行う必要がある。お金とものとマンパワーだ。これを動かすのは政治、行政だろう。医療現場で働く人の子供のケアを手助けするだけでも役に立つ。

 「いま、早急な対策が求められています」とテレビが言う。いつからだ。そんな報告より必要なのは、なぜ必要な対策が具体的にとられないのか。誰が何がそれを阻んでいるのか。それを突っ込み、暴き出し、告発し、動かす報告にもっていくことがメディアだろう。

 もう現状報告はいい。解決策を阻むものをあぶりだし、現実を動かそう。

 

大衆という裸の王様 コロナが映し出す社会

土曜日, 4月 4th, 2020

 都内に住む知人が、発熱が4日ほどつづいたので、新型コロナウィルスの感染を疑い、都が示したマニュアルに従いコールセンターに電話した。応対した人は、かかりつけの医師に診てもらうようにいった。いないというと、最寄りの診療所へ行くことを勧められた。

 その通りのすると、医師は「なんでうちに来たのか」と訝し気にいい、肺のレントゲンをとり、肺炎ではないと診断した。知人は念のためどこかでPCRの検査をしてほしいというと、私には判断できないと医師は答えた。仕方なく自宅マンションに帰ったが、心配なので再度コールセンターに電話した。応対した人があまりにも不親切だったので、上司にかわってもらうと、丁寧ながらも重症者でないと検査はできないと説明する。体もだるいので知人は、ただ自宅でじっとしていることにした。幸い一人暮らしだったからよかったが、感染の疑いは晴れたわけではないので、部屋からでることができなくなった。

 おそらくこうした人はかなりいるのではないか。この場合、同居する家族がいて、まして家が狭かったり家族が多かったりして接触が避けられないようであれば大変なことになったろう。本当は感染していなくても疑いがあれば身動きがとれなくなる。その一方で、一人暮らしでも人によっては外に出てしまう人、食糧確保のため出ざるをえない人もいるだろう。この人がもし感染者であれば他にうつす可能性はある。いずれの場合でも、PCRが行われていれば避けられることだ。しかし、これができないのが現状だという。

 結果として、感染者の実態を表わすことにならないだけでなく、非感染者の行動を阻害し社会活動を停止させる。しかし、これも 国の方針であえてそうしているのか、またはせざるを得ないというのであれば、せめてその理由と実態を明らかにして、国民に説明をする必要がある。診療所や病院が困惑をあらわにし、患者を惑わすことのないように、医療機関や保健所が統一した理解ができるようにしなくてはまずいだろう。

 どうも、一連の国の対策や方針について、明確な内容がメッセージとして国民に聞こえてこない。困難なときこそ、なにができてなにができないかを明らかにし、そのうえでみんなで課題を共有していく必要がある。それなら、できないことについても納得がいくしあきらめもできる。

 ほんらいならこれは当然国のリーダーの役割であるのはいうまでもない。が、残念ながら今のリーダー安倍首相が語る方針と対策は、マスクを着けて読み上げる原稿でしかない。顔をあげて国民を真正面に見据えて話す力強さはない。ドイツのメルケル首相などとは大違いだと感じている人は多いだろう。

 しかし、怒り嘆いているばかりでは仕方ない。首相がそうできない理由を追及し、その問題点をなんとか除去して前に進む道をさぐりたい。国が何かしてくれるということを待つのでなく、国をうごかす声をあげたい。それができなければ、批判されるべきは首相だけではない、だまってみている国民もまたそうである。メディアも首相や政府、厚労省を批判しても国民は批判しない。それはタブーだからだ。大衆を敵に回すことを大衆で支えられているメディはもっとも恐れる。しかし、あえていえば、大衆こそが「裸の王様」なのだ。