コロナ禍に紛れて続く辺野古埋め立てという無情な蛮行

 政府は、辺野古の埋め立て計画の設計変更をするという。軟弱地盤に対応するため、7万本の杭をうちこんで地盤を固める。これによって費用は当初予定の2・7倍の約9300億円となる。当然、工事期間は延び、埋め立てと引き換えになっている米軍普天間飛行場の移設は、2030年以降となるという。

 周辺住民にとって危険で、環境を脅かす普天間飛行場は少なくとも向こう10年はなくならず、一方、辺野古の自然が破壊されるのはいうまでもなく、周辺住民は10年も建設継続にともなう、工事車両の通行など住環境を損なわれる。そこに暮らし続ける人のことを、今までだけでなくこれだけ泣かせ、困らせ、海を汚して、数多くの基地に加えてさらに基地をつくる必要があるのか。あるという人間は、10年住んでみたらどうだ。辺野古基地新設の代替案を考える最後の時だ。

 コロナ禍で必死に働く人がいる医療現場へ果たして十分な資金、資材などの提供を国はしているのか。その一方で使われる9300憶円とはなんなのか。真の安全保障、公共の利益とはなんなのか、今こそ考えたい。どさくさ紛れともいいたくなる辺野古埋め立てや、横浜のカジノ建設など、いかがわしい事業、施策を見逃さないようにしたい。

穏やかで美しいかつての辺野古の浜(島袋武信さん撮影)

 

 


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辺野古の浜島袋武信


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